エウレカ徒然備忘録

時事報道への感想を中心に、ときにアニメDVDを使った英語学習法などを徒然書いています

維新分党異説

 維新の会分党の結果は、橋下大阪市長側が37人、石原慎太郎氏側に付いたのは23人でした(勢力拡大へしのぎ=石原・橋下新党が「始動」−維新分党)。結いの党との合併を巡って石原、橋下両代表の意見の違いが表面化して溝が埋まらなかったというのが世間一般の受止め方ですが、青山繁晴氏の見方は全く異なるものでした(6月5日 The Voice)。

 青山氏の見方は、橋下氏が体よく石原慎太郎を切り捨てたというもので、要点は次の通りです。

(1)橋下氏が狙う本当の合併相手は、115人の国会議員を擁する民主党の内の保守派といわれる議員団、具体的には、前原誠二グループ、長島昭久氏、渡辺周氏などのグループです。

(2)橋下氏にとって、民主党を釣上げる目的において、右派のカリスマである石原慎太郎氏は障害以外の何者でもなくなっていたと見るべき。

(3)橋下氏は、更にその先に、安倍晋三総理を支持する自民党議員との連携も構想しており、安倍総理との話合いを持続しています。かつて緊密だった安倍総裁と前原氏との関係が疎遠になっている隙に見事に入り込んだのが橋下大阪市長というわけです。

(4)橋下氏にとって、結いの党との合併話は、石原慎太郎切りのための方便又は道具に過ぎないので、現段階の議員数などは、大した問題ではないのです。

 なるほど、この説明で筋は通っています。この話が真相だとすれば、橋下大阪市長は、全くもって恐ろしい政治家といえます。過日強行された、むちゃくちゃな市長選といい、結いの党との合併話といい、上っ面だけを見て、橋下は目先終わったと思っていましたが、早計のようです。もう少し、橋下注視体制を続けていっても悪くはないでしょう。