エウレカ徒然備忘録

時事報道への感想を中心に、ときにアニメDVDを使った英語学習法などを徒然書いています

エウレカセブンを見終わって-その六-

脱走兵にしてGekko Stateの若きLeader Hollandの良く分からなかった点について、少し分かってきた。この人の性格、出自などは、見ていると大体分かるのだが、なぜ、Eurekaをこれだけ大切に守ってきたのかがよく分からなかった。確かに、Eurekaは、彼らの大義名分であるCoralianとの接触の鍵ではあった。しかし、Hollandは、Talhoと言う彼女がいながら、なんでEurekaと対になることまで考えていたのか、こいつもMatthiouと一緒でロリコン? と言うのは、早計で、どうも、Hollandは、Scab Coralと人類の共存というAdrock Therstonから受け継いだ大義(生粋のRef Boaderであった彼は、Traparを生ずる大地を愛し、これに攻撃を加えることになるCoralianとの敵対を本能的に嫌っていたと思われる)の他に、Scab Coralと接触できれば、初恋の人Dianに再び出会えるかもしれない、と思っていた節がある。それが、第13話“The Beginning”でZoneに突入してCoralianから生還したRentonが「お姉ちゃん(Dian)に会えた気がする」と言った時のHollandの反応と表情から伺えた。

Talhoが再三指摘しているように、Hollandは、どうもガキっぽいところがあり、かつ、過去を一人で背負ってしまう性格なようで、軍の特殊部隊で行った虐殺の記憶、行方不明になった初恋の人Dianの思い出、実兄Deweyの愛人であったTalhoをさらって軍を抜けさせたことなどどれ一つとして打っちゃっておくことができないでいる。Eurekaを殊更大切に扱うのは、大義名分に加えて、初期においては、Dianとの再会の期待が大きかったようだ。

こうして見ていくと、両親を幼くしてなくしたためにDianに育てられ、極度のSister Complex のRentonとは、この世の中で大切に思っている二人の女性が見事に重なっている。これで、HollandとRentonとの間に諍いが起こらないほうがおかしいぐらいで、HollandがどうしてあそこまでRentonに対して殴る、蹴るを繰り返したのか、明快に説明がつく。

しかし、Hollandの複雑なところは、そのRentonを敢えてGekko Stateに連れて来た張本人であると言うこと。これもDian絡みなのか、今ひとつ分かるようで分からないところだ。そのHollandが、Eurekaの対になれるのは、自分ではなくRentonなのだとはっきり悟るのが、かの第26話「Morning Glory」であり、更にTalhoが彼の子を身ごもったことを知り、実兄Deweyの計画を止め、大地と地球を守ると言う自らの使命がはっきり定まったようだ。

Eurekaにしてみれば、初期において絶対的な信頼を置いていたとは言え、Dian絡みの下心があるHollandと自分に惚れ抜いているRentonでは、勝負は最初から決まっていたと言うことかもしれない。もちろん、Nirvashは、最初からお見通しだったわけだ。