エウレカ徒然備忘録

時事報道への感想を中心に、ときにアニメDVDを使った英語学習法などを徒然書いています

必然と偶然

山本勘助の諏訪御寮人に対する諫言で、武田晴信が当時天下人最有力候補の一人だったことを思い出した。第一に、甲斐源氏の流れを汲む、源氏嫡流の名門で征夷大将軍に任命されてもおかしくない家柄であったこと。第二に、武田家は、聡明で人格的にも将たる器の晴信を筆頭に人材と軍事力に秀でていたこと。第三に、その晴信が、合議制を取り入れ、彼がいなくなったとしても武田家が大過なく経営されていくべく仕組みを作っていたこと。そして何よりも、主君晴信にその気が有ったこと。どれをとっても申し分なく、今流に言えば、豊田自動車にも匹敵する超優良企業だった。

しかし、必然と思えた武田晴信の天下取りは、戦国が気まぐれのように生み出した二人の平氏を名乗る天才武将によって水泡に帰すことになる。一人は、長尾景虎のちの上杉謙信である。この時代例外的に領土拡張を戦争の眼目とはせず、平氏を名乗っている以上征夷大将軍になるつもりも毛頭なかったはずの謙信は、ほとんど趣味で戦争をしていたのではないかと思われるほどだが、戦の強さは神がかり的で、晴信自慢の甲州軍団も越軍との度重なる戦いで相当な時間と労力を消耗してしまう。

そして、天下人への夢を果すべく上洛途上の行軍中に晴信は病没、晴信後の武田家を継いだ勝頼の代になって、もう一人の天才武将織田信長の鉄砲隊を駆使した革命的戦術により自慢の騎馬隊を殲滅され、ほどなく武田家は滅亡する。

日本株も、これだけ経済が回復し、企業業績も最高水準を更新した話など珍しくない昨今、新興国、欧州、NYなどどこに比べても出遅れ感が著しく、高騰しても全然おかしな話ではないと思われるが、しかし、依然としてぱっとしない弱い相場が続いている。特にLivedoor事件の影響が未だ影を落としているのか定かではないが、新興市場が弱い。比較的小型株を中心に買ってきただけに、ここのところ含み損がかさんでお手上げの状態だ。以下「IPO株本当の儲け方」から得た戦略の見直し;

1.市場でついている値段は間違っているものもあると考えよ。

2.割安株に投資せよ。

3.Watch銘柄は2桁で良い。

4.投資銘柄は1桁で良い。

5.年率10〜30%を着実に目指せ。

6.Bottom up Approach

7.逆張りで行け。

8.時価総額が小さいIPOを狙え。

9.相場環境が悪い時のIPOを狙え。

10.PERが10倍〜30倍の低めのIPOを狙え。

日本株が今後上昇するのは必然か、それとも、思いもかけない偶然に足をすくわれ、このまま下落相場入りなのか。後者の可能性は、非常に低いと思うのだが。