エウレカ徒然備忘録

時事報道への感想を中心に、ときにアニメDVDを使った英語学習法などを徒然書いています

箱根駅伝往路

正月は呑気に食っちゃねが一番です。という訳で、2日は箱根路をひた走る箱根駅伝をTV観戦していたのですが、新山の神、東洋大の柏原選手が三度目の5区における逆転劇を演じ切って3年連続東洋大の往路優勝を決めました。

4区まで首位を守って一人旅を続けていた早稲田と3位東洋は、5区の小田原中継所で2分54秒差、普通の状況ならば、まず早大の逃げ切りというところでしたが、柏原を相手にして勝つためには、4分差が必要と言われていた通りの結果になりました。しかし、早大の猪俣選手も手堅い走りで終盤の下りではむしろ差を詰めたくらいであり、その差はわずか27秒に過ぎなかったので、東洋大もこのまま逃げ切りの総合優勝に待ったをかける大きな望みをつないだといえます。

それにしても、長距離の団体競技駅伝は、競技時間が長くなりすぎるという欠点があるものの、面白い競技だと思います。五輪に取り入れても人気が出るのではないかと思うくらいです。特に、箱根駅伝は1区間の距離が20キロ前後とハーフマラソン程度の距離があり、しかも5区の山登り、6区の山下りととんでもない区間があることが特徴です。長距離走者にも様々な特徴があり、得手不得手もあるようで、柏原選手のように登りには滅法強い人がいるかと思うと、下りをカモシカの様に下っていく人もいます。ちなみに柏原選手の場合、下りはどちらかというと苦手なんだそうです。

箱根駅伝、正式名称は東京箱根間往復大学駅伝競走といい、関東学生陸上競技連盟(以下「関東学連」という。)が主催する地方大会であり、10位以内に入ると全国大会で駅伝シーズンの開幕を告げる出雲全日本大学選抜駅伝競走(同年体育の日開催。以下「出雲駅伝」という。)に、3位以内に入ると同じく全国大会で大学日本一を決める全日本大学駅伝対校選手権大会(同年11月第1日曜日開催。以下「全日本大学駅伝」という。)に、それぞれ関東代表として出場できるという地方大会に過ぎません。しかし、1区間の距離が長いことと、各区間の個性が際立っていること、それにこの時期の気象条件の厳しさも加わって(今年に限って言えばかなり穏やかな天候だったようですが)、逆転劇や何人抜き劇が起こりやすく、長い競技時間にもかかわらず見物人を飽きさせないものを持っています。本気のエンターテインメント性に富んでいるとでも言えばよいのでしょうか。

個人的には、5区について、標高差はもちろんのこと、距離も最長にするのは、どうなんだろうかなどと多少の疑問も持っています。毎年のようにここで逆転劇が起こるのは、主催者側がそういうお膳立てを当初から目論んでいると言うことが言えなくもないわけです。箱根駅伝偏重の弊害を説く、不要論もあるそうですが、炎天下の悪条件下で成長期の高校生に連戦の負担を強いる甲子園有害説と同じ様な立場からの主張で、十分に理解できます。

箱根駅伝を楽しむためのKey WordをWikipediaから引用しておきます。

花の2区

2006年の第82回大会で小田原中継所の位置が変更されるまでは23.2キロと最長距離区間で、各校がエース級の選手を走らせることからこう呼ばれている。また区間内に東海道五十三次で箱根越えに次ぐ難所といわれた権太坂があることなど、地形的にも走りづらい区間といえる。山梨学院大学日本大学などはこの区間に留学生を当てることが多い。

山の神

2005年の第81回大会で5区を担当した順天堂大学今井正人が山上りで11人抜きを達成した際に、実況で「山の神が降臨しました」と言われた。 これは当時同じ5区を担当した日本体育大学北村聡が、「今井さんは神様のような存在です」と言ったことに由来する。 今井は3年間、山上りの5区を担当し2年目以降は「山の神・今井」という言葉で常に紹介された。その後、2009年の第85回大会で5区を担当した東洋大学柏原竜二が今井の記録を破る区間新を達成した際には、実況で「山の神を越える山の神童がここに誕生」と言われた。さらに2010年の第86回大会で柏原は7位で襷を受けた後、自己記録を10秒縮め2位に3分38秒差を付ける快走を見せ、「新・山の神」と言われた。ちなみに、今井・柏原共に福島県浜通り地方(今井は南相馬市、柏原はいわき市)の出身である。