エウレカ徒然備忘録

時事報道への感想を中心に、ときにアニメDVDを使った英語学習法などを徒然書いています

クリミアと南支那海からの教訓

 2014年前半に起きた一連の国際紛争の中で、露西亜によるクリミア(Crimea)併合及びウクライナ(Ukraine)情勢並びに南支那海での現在進行形の紛争は、米国による覇権のほころびを顕在化させ、世界は戦国時代のような難しい多極化時代に入ったことを再認識させる事件でした。評論家中野剛志氏の見立ては、次のようなものです。

1.権力は人間を動かす力、その権力を最大限にするためには、法=大義が必要、Putinはこのことを完全に理解している。驚くばかりに手際のよかったクリミア(Crimea)併合実現の理由をよく考えてみるべきです。

2.経済界を中心とした、経済制裁で損をするから早晩クリミア(Crimea)を手放すという類の見方は、完全に裏切られました。安全保障の問題は経済的利益を吹っ飛ばすということがここまでではっきりと分かったのです。

3.対露制裁は露支再接近をもたらし、支那を牽制する安倍外交の基本戦略を狂わせ始めています。クリミア(Crimea)及び南支那紛争で言えることは、米国がしてくれることはせいぜい経済制裁止まりということです。TPPで妥協することなど何の役にも立ちません。

中野剛志×西部邁 「ウクライナ危機におけるロシアの対応に日本が学ぶべきもの」

China and Russia Reach 30-Year Gas Deal