エウレカ徒然備忘録

時事報道への感想を中心に、ときにアニメDVDを使った英語学習法などを徒然書いています

鯨肉を提供する寿司屋

 とある寿司屋で昼食にちらし寿司を食べていたところ、店主らしき寿司職人がうちはこの界隈で唯一冷凍物でない生の鯨肉を提供する店なのですと自慢げに話しているのを小耳にはさみました。その寿司職人によれば、今時日本で提供されている鯨肉は原則的には、例の調査捕鯨で捕獲された獲物なのだそうです。調査捕鯨で獲って来られた鯨は必ず冷凍されているはずというのがこの店主の言なのですが、店主の店は特殊なルートにツテがあって、冷凍物でなない生肉が手に入るということのようでした。

 しかし、この店主の自慢話もなぜか調査捕鯨ありきを前提にした情けない自慢話と聞こえました。一体誰が我が国の伝統食文化であった鯨食を禁じてしまったのでしょうか。我が政府もある時期までは国際的な圧力に抵抗した形跡はあるようですが、今では調査捕鯨という姑息な手段を使って細々と鯨漁を継続してはおりますが、白人たちの身勝手な言い分を受け入れて商業捕鯨を放棄してしまって長い年月が経ちます。世界には既に商業捕鯨を再開している国があります。モラトリアムに異議申し立てを行っているノルウェー(1993年〜)とアイスランド(2006年〜)がそれぞれ商業捕鯨です。悪名高きシーシェパードがこれらの国の捕鯨をじゃまだてしている話は寡聞にして聞きませんが、我が国の調査捕鯨に対しては執拗に妨害行為を繰り返していることは周知の事実です。

 敗戦後の我が国の特徴なのかもしれませんが、国際協調主義に過敏になり過ぎています。調査捕鯨などという姑息なことを言わずに、堂々と商業捕鯨を再開すべきです。調査捕鯨などといって抜け穴的なことをやっている後ろめたい氣持ちがあるからこそ、シーシェパードなどという海賊集団につけ入られる隙を見せてしまうのです。日本人が鯨肉を堂々といただき、鯨の体の隅々まで余すところなく利用して、海の恵みに感謝する世界のどの国に対しても恥じることのない鯨食の文化伝統を復活させるには、私たち一人一人が目覚めなければなりません。

 件の寿司屋の店主の自慢話など、そんな鯨肉が希少な時代があったねという冗談話に早くなってもらいたいと願わずにはいられませんでした。

  鯨は国をたすく