エウレカ徒然備忘録

時事報道への感想を中心に、ときにアニメDVDを使った英語学習法などを徒然書いています

英語習得法−その3:発音−

引き続き、“O”の発音から。“O”は、「オウ」なのだが、「役割、役目」の“role”のようにこの発音そのもので使う例は、意外に少ない気がする。例えば、“u”を伴って“house”のように「アウ」と発音されたり、doctor、counselor、sailor=「船乗り、水兵」の“or”で“er”と同じ曖昧長音になったりと、やはりいくつかの型を覚えていくのが良いと思われる。

“P”は、有声音“B”と兄弟の無声音なので、日本語よりも冴えた破裂音の「ピ」におなじみの“E”の音が付いて、「ッピィー」と言う感じになる。play、explain、projectと実際に「ッピィー」と発音する場合は思ったより少ない。

“Q”は、“K”-“A”+“U”と言う感じの発音である。queen、question、inquiryなど全て“U”との組み合わせで、“K”の音だ。行列を意味する言葉は、米国では“line”だが、英国では“queue”と言う。この単語の発音が“Q”そのものと全く同一。

続いて日本人苦手音の代表“R”。口を大きく開いた「アー」母音から舌を巻き舌気味に、且つ舌を“L”のように口蓋には触れないようにもっていった時に出る音なのだが、小生自身、はっきりと発音してもらわないとroyalとloyalの区別なんてつかない。この二つの単語は意味も良く似ているな。西語や仏語の“R”のように“L”と明確に違う音ならば何とかなるのだろうが、英語の発音は日本人にとってはかなり厄介だ。北京語を話す中国人にとって、英語の発音は日本人が感じるほど難物ではないらしい。反対に西語は日本人の方が遥かに発音は上手くなると言う話を聞いたことがある。要は、こんなところで挫折するな、の一言に尽きる。

“S”は、F、L、M、Nなどで出てきた曖昧「エ」音の次に日本語の「す」よりやや鋭く息だけで「ス」という感じ。ちなみに無声音なので、有声音と無声音の違いが意識できる人は、そのことも意識して発音すると良い。

“T”。またまたE音の登場で「ットッ」と言う感じの無声音に意地悪でいーと言うときの「イー」をつけて発音するのが要領といえば要領か。慣れれば日本人にも発音するのは簡単。この音の有声音が“D”であり、両者の口の構えは、息だけ出すか音を積極的に出すかの違いを除けば、ほぼ同じである。

“U”は、「ユー」だが、単語になるとuncle、umbrellaなどと日本語の「あ」の音と同じ音で発音する場合も多い。busやmug cupなんかもそうだ。ところが、uncleと同じ“N”との結びつきでもunionやuniformは、本来の「ユー」である。困ったものだ。New York市(NYC)に“Houston Street”と言うのがあるが、これはhouse同様「ハウストンストリート」と発音する。ところがである。石油や宇宙飛行管制で有名なTexasにある“Houston”は「ヒューストン」なのである。

“V”。Fの有声音、つまり下唇をかんで発音する「フ」の音を「ヴ」にしてこれに毎度おなじみE音を付けたもの。ちなみに独語では、Vの音が英語のF音で、Wが英語のV音のため、Volks Wagenは独語では「フォルクス・ヴァーゲン」のはずだが、Vehicleを意味するWagenがなぜか英語読みで定着している。意味は国民車両とか国民車という意味で、日本語にすると味もそっ気もないな。要は、V音とF音がそれ程近い兄弟の音であるということだ。

“W”の「ダブリュー」なのだが、この文字自体の発音とはあまり関係ない音のようだ。Wの文字がDouble Uのように見えると言うことなんだろうか。way、what、whyなどなど、軽く曖昧な「ゥ」のような音に聞こえるが、次の母音にくっついて発音される。面白いのはwatch=「置時計、意識して見る、注意する」、swap=「交換」などwaの発音で、英国流は「オ」の音、米語では「ア」なのである。つまり、英国英語が主流だった頃に入ってきたwatchでは、和製英語も「ウォッチ」になり、米語が幅を利かせるようになって入ってきたswapは、「スワップ」なのである。英国人はもちろん「スヲップ」と発音する。なお、どちらで発音するにしても、日本語の「お」や「あ」よりも口を大きめに開きのどの奥からはっきり出す感じのはっきり母音であることは、お忘れなきよう。

“X”。曖昧「エ」+(“K”−“A”)+(“S”−曖昧「エ」)と書くと一体何のことやら分からないが、「ェクス」と言う感じ。「エックス」ではない。この文字が最初に来るとXeroxのようにZの音になるようだ。この複写機の商標名が適切に発音できれば、Xは卒業でよい。

“Y”は、Wで出てきた曖昧「ゥ」音にIを付けた音である。しかし、先頭のYはyear、youのように「や、い、ゆ、え、よ」に近い音だ。中程や語尾に付くとfly、whyのように“I”の音になる。“lie”=「嘘をつく」または「横になる」の現在分詞形は「lying」で同じ“I”の発音なので表記が“ii”となるのを避けたのだろうと思われる。発音とは関係ないが、「嘘をつく」方の過去形と過去分詞は“lied”の規則変化、「横になる」方は“lay”、“lain”の不規則変化で発音もA音に変わる。

最後に“Z”。これは無声音“S”と兄弟の有声音である。英国式は「ゼッド」で、ドは「ど」とも「と」もつかない音だが、やはり「ど」に近いかな。米国式だと「ズ」の音にEを続けて「ズィー」である。“C”を発音する要領で、有声音でやれば良いだけの話。

以上でAlphabetの“A to Z”が終了。これらの発音の中に、英語の発音の要領が凝縮されているので、繰り返し聞いて練習してください。意外と奥が深いかも。