消費税増税延期及び衆議院の解散を決めた安倍総理は、今夜１９時過ぎに記者会見を行いました。件の記者会見を聴いた印象ですが、非常にまずい。安倍総理と自民党は、思惑通りの議席数を確保できないかもしれないという氣がしてきました。この期に及んで、ただの１年半、再増税を延期する態度表明で大勝負に勝とうというのには、大きな疑問符がつきます。さらに悪いことに、今回の延長には景氣弾力条項を付けないことを明言してしまいました。これでは、自ら消費を抑制し、デフレ脱却の道幅を削ってしまうようなものです。
今後、再増税の延期及び景氣刺激策の発表又は自民党の党勢拡大予測などに反応して株価が上昇することがあれば、売りを積極的に仕掛けていくのが好いのかもしれません。大規模な景氣刺激策が採用されるならば話は別ですが、そうでなければ来年は、下落、暴落傾向の強い相場になるおそれがあると思われます。
一夜明けてラジオで三橋貴明さんの解説は、「これで橋本龍太郎政権の失政を超える超デフレ入りが確定した」という真に手厳しい内容でした。７−９月のＧＤＰ速報値に関しては、消費が伸びない中で在庫が減っていることが意味するのは、企業が生産調整に入ったということであり、７−９月のマクロ経済の動向がデフレ再突入の第１歩だったと推察されるのです。
