エウレカ徒然備忘録

時事報道への感想を中心に、ときにアニメDVDを使った英語学習法などを徒然書いています

トランプ!Trump!

 2016米国大統領選挙開票結果は、大方の予想をひっくり返す結果となり、我が国の金融市場関係者などの肝を冷やすことになりました。日経平均は919円(5.66%)暴落、ドル円は一時101円台まで下落したとのことです。今朝の日経電子版の見出しは、「内向き政策、米の針路見えず 経済・外交不透明に」、「保護主義円高、産業界身構え」、「政府、関係構築急ぐ トランプ氏とパイプ乏しく」、「世論調査はなぜ違った? 隠れトランプ支持者も」といった悲観的なものが散見されます。世論調査がなぜ間違えるかって、それは米紙の57社がクリントン候補を支持していた一方トランプ候補支持はたったの2社という異常な状況で、客観的な世論調査の数字が出てくると信じている方が無垢に過ぎるというものです。

 今回の大統領選挙結果は、トランプ候補が279議席を獲得、接戦であったことは確かですが、明白な勝利を収めたことも事実です。接戦州オハイオ、フロリダと勝利し、ペンシルバニアの20人を獲得したあたりで勝負あったという感じでした。議会選挙でも逆転予想もあった上院で共和党が51議席を確保して多数派を維持、下院も239議席で193議席民主党を圧倒しています。


 この結果を受けて、ご当地の米国株式市場は、ニューヨークダウが257ドル高となっており、トランプ悲観論から早くも豹変するしたたかぶりを示しています。トランプ候補の台頭は、6月の英国国民投票でEU離脱派が勝利したことと軌を一にする現象とする見方は、保守派の一部で早くから指摘されていたことです。ただ、Brexitのときのような世界的な市場の混乱は、いまのところなさそうです。

 また、大統領選挙の前の週に放映されたネット番組で、国際政治学者の藤井厳喜氏などが解説しておられるこの動画の中でも、トランプ候補が勝つ可能性を示唆される論者の方が何人かおられたようでした。テレビや大新聞などには期待するだけ無駄な重要情報が満載です。