昨年１０月に消費税が１０％に引き上げられ、引上げ以前から既に後退期に入っていたといわれる日本経済は、これまでのアベノミクスをすべて帳消しにするほどの強いショックを受けていました（GDP年率６．３％減 ５四半期ぶりマイナス １０～１２月）。そのただでさえ瀕死の状態だった国内経済に襲ってきたのが新型コロナウイルスです。その影響の大きさは計りかねますが、今後経済が大きく縮小することは、容易に想定できます。インバウンドブームに乗っていた観光業、旅館・ホテル業などの産業が直撃を受けることは、もはや確定事項といっても差し支えないかもしれません。このほか、飲食業、小売りなどの多くも日銭が稼げない深刻な事態に陥ることが予想されます。小売りに急ブレーキがかかれば、やがて卸売業にも悪影響が及び、事業縮小や整理解雇に踏み切らざるを得ない企業が増えれば、現在人手不足で好調な雇用にも影が差してくることでしょう。政府は、最悪の事態を想定して国家と国民とを護り抜く政策を打っていかねばなりません。
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