エウレカ徒然備忘録

時事報道への感想を中心に、ときにアニメDVDを使った英語学習法などを徒然書いています

色彩ついて

目を通している「ベーシック・ブランド戦略」というMail Magazineがあるのだが、この中で、色彩についての解説があった。引用すると以下のような点だ。

カラーマネジメントの実践には、機材の導入も必要になり、なかなか大変な構築作業ですが、ちょっとした知識と今お使いのPC環境の改善だけでも、見え方はがらっと変わりますから、試してみてください。
制作会社との打ち合わせの際にも役に立ちます。

1.色空間を知る

現在、印刷物は通常C(シアン/青)M(マゼンタ/ピンク)Y(イエロー/黄)K(黒)の4つの色の混合率によって表現されています。

昔、図工の時間でならったことがあると思います。絵具の黄色とピンクを混ぜると赤になったり、水色と黄色を混ぜると緑になったり…いろんな色を混ぜていくと黒になっていきまししたね。この各色を混色していくと黒になる技法を「減法混色」と呼びます。

では、その印刷物の編集データを見る、モニタはどうでしょう。R(RED)・G(GREEN)・B(BLUE)の光の三原色で定義した色空間で、3つの色の光の照射率によってたくさんの色を表現します。この各色を混色していくと白になる技法を「加法混色」と呼びます。

減法と加法、根本が違います。人が目にする「色」は、本来RGBの光線の透過・反射の率によって生成されていますので、RGBの色空間の方が領域が広くなります。

余談ですが、トマトはなぜ赤いかご存知ですか?
トマトはリコピンというカロテノイド系色素によってGとBの光を吸収し赤い(R)光だけを反射するので、赤く見えるのです。

2.デバイス(機器)の色空間を知る

では、普段皆さんが使われているデバイス(機器)はどちらなのでしょう?
主だったものを分類してみます。

CMYK
・印刷物(ポスターやパンフレット、紙媒体広告など全般)
・レーザ/インクジェットプリンタ

RGB
・モニタ(モニタに映るものはRGBなので、webもそうです)
デジタルカメラ
・スキャナ
・テレビ

制作現場では、RGBとCMYKが混在して制作が行われていることになります。でも結局の所、CMYKで表現されるのは最終出口である「印刷」で関係していることがおわかりでしょう。そして、撮影したり取り込んだりする入力機器で、RGBが使われています。

先程、RGBの方が色の領域が広いと申し上げましたが、いわゆる印刷物の色再現には実際に限界があります。南国の透き通るような蒼い海のブルー、何色とも言えない蝶の羽の模様、目がなじまないと見えてこない闇の中のさらなる陰影。もともとRGBという広い色空間で入力された画像データを、狭い色空間になってしまう印刷物でいかに再現する…。この技法はお話すると長くなってしまうので割愛しますが、私たちプロの現場でも常に神経を使う作業です。

しかし、この色空間の特性をクライアントが理解しているだけで、私たち広告制作者にとって、話がしやすくなります。

・モニタと印刷物は、色再現の根本が違う。RGBの方が色空間が広いので、特に彩度の高い写真や深い色の表現が難しいということ。

RGBで入力(撮影など)された素材写真を印刷物に適正化したCMYK画像に置き換えるのはプロの仕事。なので、制作会社に素材データを渡す際は、クライアントは何もいじらないのが基本です。中途半端に画像の色空間を変換してしまうのは後でトラブルのもと。少なくなってしまった色数を増やすことはできないからです。

さて、前回の最後に制作物確認における究極のコストダウン、「ペーパーレス」の話題に触れました。でも、モニタと印刷物の色空間が違うのに、ペーパーレスで確認はできるのでしょうか?

答えはYES。データを確認するモニタの特性を知り、カラーマネジメントに対応したプロファイルを活用することで可能になります。

(引用終わり)

なるほど、印刷機のインクは、確かに青、ピンク(赤)、黄に黒だが、人間の目はもちろんMonitorなどは色彩の再現方法からして、根本的に違うのだ。小生もPCと印刷機を使って、年賀状を印刷したり、Digital Cameraを使用したりするので、この程度の知識があるだけでも、随分と役に立つ。