エウレカ徒然備忘録

時事報道への感想を中心に、ときにアニメDVDを使った英語学習法などを徒然書いています

洞爺湖Summitの不思議

福田康夫と言う信頼度の極めて低い政治家が議長を務める洞爺湖Summitには何の期待も抱いてはいないし、関心も低かった。その1日目、実に不思議なことに気が付いた。

それは、先進主要国の他に、アフリカ諸国の代表が参加していることだ。報道によれば、アフリカから亜細亜極東の地にはるばるやって来たのは;

南アフリカ・ムベキ大統領▽アルジェリア・ブーテフリカ大統領▽セネガル・ワッド大統領▽ガーナ・クフォー大統領▽タンザニア・キクウェテ大統領▽ナイジェリア・ヤラドゥア大統領▽エチオピア・メレス首相▽アフリカ連合委員会・ピン委員長

毎日新聞 2008年7月7日 東京夕刊)

確かに、アフリカと言う地域は、食うや食わずの文字通り死活問題が、慢性的にその大陸のどこかで起きていると言う印象だけは、おぼろげにある。しかし、正確な事実は全然伝わってこない。ここ数年、欧米の報道機関が注目し、報道を続けてきたのに比べ、我が国の報道期間の全然取り上げてこなかったSudanという国がある。日本人一般は、この国が一体アフリカのどこに位置しているのかさえ知らない。ここ数ヶ月、総選挙に絡んでZimbabweという国でどんなひどいことが起こったのか、日本にはほとんど伝えられていない。情報がないから、一般に関心が低いのはごく自然なことだ。

そう言う地域の代表が、洞爺湖に大挙して現れるのは、唐突としか思えなかった。日本国民の大多数が、何の関心もなく、ましてや国益のかけらも感じていない地域のことを、わざわざ日本で開かれるSummitで話しあって、一体どういう成果を上げようと言うのか、その目的が思い至らない。アフリカ諸国に援助と言う餌をばら撒いて、仮にその見返りに支持を得て国連の常任理事国になったとして(そんなことは絶対に起こりえないが)、金で買った地位が未来永劫役に立つものでないのは個人も国際社会における国も同じようなものだろう。

とにかく何も肝心なことを報道しない我が国の報道機関は、国際関係では次の問題を特集する企画を練るべきだ。

1.南京大虐殺として知られるようになった事件で実際に起きたこと。いつ、誰が、どのように起こしたのか。なぜ起きたのか。はたして中国側の主張に誤りがないのか。

2.無条件降伏を承諾した我が国に対して、露西亜軍が行ったこと、事実を時間軸と共に正確に伝える。露西亜軍が我が国民間人に行ったことを正確に伝え、伝承する。北方4島の占拠が国際法上なぜ違法で我が国は何を根拠に返還を要求しているのか正確に伝える。

3.竹島の領有に関する歴史的な経緯。我が国が領有を主張する根拠。同島が奪われた場合の海域も含めた損失。実効支配の現状。実効支配を奪われた責任は誰にあるのか。

4.尖閣列島の領有に関する歴史的な経緯。我が国が領有を主張する根拠。同島が奪われた場合の海域も含めた損失。実効支配の現状。

何も肝心なことを教えていないのは、義務教育も同じようなもので、歴史教育は第一章で現代史をやってから、縄文時代に入るべきで、こんなことも知らずに土器のことを覚えて何になるのだ。しかも、天皇制が絡むからと神話もろくに読まない古代史の教育に一体どういう意味があると言うのか意味不明。天皇制に賛成だろうが反対だろうが、古事記日本書紀も読まなかったら、それは単なる無学者と言う者だ。右も左も、いい加減に「依らしむべし、知らしむべからず」はやめたらどうなんだ。