エウレカ徒然備忘録

時事報道への感想を中心に、ときにアニメDVDを使った英語学習法などを徒然書いています

年末にかけての投資戦略20141024

 今週は週初に小渕優子経産相及び松島みどり法相の政治醜聞に起因する辞任劇があり、これまで磐石と見られていた安倍政権の先行きに一抹の不安が過ぎったという感じになりました。思えば、ただ1人の引責辞任もなく、実に安定していた内閣をわざわざ改造した結果がこの始末、小渕優子は姫様なのでいわゆる「身体検査」ができなかったのだという冗談はなかったと思いますが、不可解といえば不可解な話です。後を引き継いだ新経産相の宮沢氏に今度はSMショー関連の醜聞が取りざたされれば、笑うに笑えない落ちがつくことになります(SMショーの鑑賞はあくまで趣味の問題で、仕事ができれば大した問題ではないともいえますが...)。

 さて、今回の改造内閣の目玉閣僚辞任を巡って生じてきた政局は、安倍内閣に少なからぬ痛手となり、支持率もある程度低下することが予測されるところです。しかし、この動きは、国内株式市場に限っていえば、好感されていると読めるのではないでしょうか。その理由は、この第二次安倍政権発足以来の逆風が吹き荒れそうな状況下、消費税の再引上げはほぼ実行不可能になったと読めるからです。総理がそこまで熟慮の上で、小渕及び松島を大臣に任命していたとすれば、怖ろしい話です。

 10月12日の投稿では、年末の消費税増税を延期することを総理が判断するまで株式市場は下げ続ける相場模様を予測しておりました。それが、この段階で客観的に再引上げがないという蓋然性が俄かに高まり、市場が思わしくない経済指標などをきっかけに下落を繰り返して総理の判断を促す相場は、その必然性自体が雲散霧消しつつあるといったところではないでしょうか。

 したがって、国内株式市場は、徐々に上昇相場に移行するような動きになると予測を修正します。ただし、当初の予測のように大幅に下落した後、催促の通り増税延期の判断が下され、V字に急騰する相場に比べ、底値も上値もなだらかで狭い揺れ幅になってくることでしょう。だとすれば、為替もややドル高方向になだらかに動くと見ておくべきでしょうか。

 政局が不安定化することは、市場にとっても、我が国にとっても好ましいことではありませんが、消費税増税の回避が目先の最重要課題であったわけですから、いかなる理由にせよ、取りあえず、増税が避けられそうな芽が出てきたことは、大変喜ばしいことであるといわざるを得ないのでしょう。