エウレカ徒然備忘録

時事報道への感想を中心に、ときにアニメDVDを使った英語学習法などを徒然書いています

10−12月期の経済成長率4.8%

ここ数年、日本人の道徳心の低下を痛感するのは、夜間無灯火の自転車の多さ。実地調査をした訳ではないが、今夜走った感じでは、ざっと7〜8割が無灯火だ。一概に道徳や倫理観の問題とは言えないのかもしれない。小生の子供の頃は、今ほど町に街灯がなかったので、道を照らすために必然的にやっていたと言うことも言えなくもない。当時は、発電式がほとんどで、点灯するとペダルが重くなる。自転車自体も日本製のしっかりしていて故障しにくいが、重量も今のものよりかなり重かった。それでも、夜間、子供も大人も、自転車を点灯して走らせていたと記憶する。

今、自転車は軽いし、灯りも電池式がほとんどだ。それでも、敢えて灯火しないのは、都会では夜でも町が明るいから、自分から道を照らす必要が無いとでも思っているのだろうか。そうだとしたら、それは、公衆道徳の問題ではなくて、脳みその減少と言う問題なのかもしれない。灯りは、歩行者や他の自転車に自らの所在を認識させるために点すという事に思い至らないのだとしたら。

ちなみに、倫理や知恵に頼れないとなれば、法律で縛るしか解決策は無い。調べてみると、現行道交法でも立派に罰金の対象になっているようだ。

【無灯火の禁止】
夜間、道路では前照灯(ライト)をつけなければいけません。(法第52条第1項) 

罰則:法第120条第1項5号 5万円以下の罰金

さて、10−12月期の実質経済成長率が年率で4.8%と内閣府が発表した。7−9月期が低成長であったことの反動と言う意見もあるが、久々の高い成長率は一目瞭然で、これで俄然、今月の日銀による0.25%の利上げの可能性が、現実味を帯びてきた。市場の反応は、まず株式市場、日経平均が17897.23で144.59の上昇。ここもとの強気相場の流れ、米国市場も連日高値圏で推移していることもあって、素直に経済成長と言う材料に反応した格好。次に、為替、午後7時47分現在120円13銭、前日比約1円の円高。債券先物3月限、133円88銭、22銭安。為替、債券は、利上げ可能性を織り込もうかな、と言った反応のようだ。

はたして利上げは、あるのかないのか。日銀が気にしているのは、政府と海外の目。政府の意向が、首尾一貫して、参院選前の利上げに反対なのは判っている。それでは、海外はどうか。

日本への要求、建前は、「日本は円安による輸出頼みの経済成長はいい加減にして、内需拡大を図れ」と言うことだ。利上げは、円高要因で、「輸出頼みはやめろ」と言う点は良い。しかし、利上げは、景気後退要因でもあり、内需拡大の足を引っ張る可能性がある。

幕府の本音は、基軸通貨の防衛にあると仮定できる。Plaza合意の当時、Euroと言う厄介な代替国際通貨は存在してさえいなかった。今は当時とは事情が異なる。昨年は、対Euroで下落を続け、USDの主要な買い手は、東亜細亜の2国と言う。せめて、裏庭と天領には、当座、基軸通貨をぶれずに使ってもらうということだとすれば、利上げは歓迎しないと言うことになるのだろう。しかし、0.25%程度の利上げが、一体どれほどの影響を及ぼすと言うのだろう。このくらいの利上げは、やってもやらなくても効果は一緒と言う感じがする。問題は、その後どのくらいの期間、どのくらいの水準まで利上げを続けるのかと言うことである。おそらく、日銀にその辺りの確固とした見通しと相場観はない。とすれば、選挙前にできるのは、今回一回だけで、やってしまえば、当面の懸念材料出尽くしで、株は強気地合に戻り、円の戻りも限られたものになり、正気に戻れば円安に逆戻りと見る。やってもやらなくても大差のない利上げを、根性無しの日銀はできないと見る。