エウレカ徒然備忘録

時事報道への感想を中心に、ときにアニメDVDを使った英語学習法などを徒然書いています

米国大統領選挙(2012)の結果について

 主要国の指導者を決める選挙などが目白押しの国際選挙年となった2012年、その中でも最大の注目選挙であった米国大統領選挙は、リフレ派的、ケインズ経済学的、ニューディール政策的なBarack Obama現職大統領に新自由主義新古典派経済学市場原理主義的な政策を掲げるMitt Romney候補が挑戦するという非常に分かり易い構図になりました。この構図は、5月の仏大統領選挙と同様です(ただし、仏大統領選は現職が新自由主義で挑戦者Hollande氏がケインズ経済学的な立場でした。)。そして、仏国に続いて新自由主義路線の明確な否定という結果になりました。

 しかし、明確な否定とはいえ、中身は伝えられていた通りの接戦でした。地図を見ると、東海岸の北部諸州と西海岸が現職大統領と民主党を支持し、中西部及び南部はRomney候補と共和党を支持する傾向が見て取れます。米国は、やはり一枚岩ではないと見るべきなんでしょう。

 そして、問題は下院で民主党過半数を取っていないという点です。同日選挙だったのにもかかわらず、議会はねじれ状態が続きます。これは、共和党支持者及び支持州が中西部及び南部を中心に多数いてObama大統領の政策に必ずしも賛同していないこととともに、今後もWhite Houseにとっての大きな足枷になりそうです。

 選挙明け株式市場は、Dow平均が312.95下がって12932.73、S&P500も同じく33.56下がって1394.83、Nasdaq74.64低い2937.29と軒並み大幅下落となりました。ご祝儀相場など微塵も無い大幅下落は、前途多難を暗示しているかのようです。