エウレカ徒然備忘録

時事報道への感想を中心に、ときにアニメDVDを使った英語学習法などを徒然書いています

R証券の両国国技館セミナー

雨の中、R証券が開催した9周年両国国技館セミナーに行ってきました。雨脚も決して弱くない中、無料とは言え訪れる人の多さに驚いた。

まずは、午前中の澤上篤人氏の講演があった。我が国では最も有名な長期投資家である同氏は、暴落相場となった今こそ絶好の買い場なのだと力説した。調子の良い関西弁の講演で、澤上氏の普段の印象とはやや違ったが、好かった。

1.株式市場が暴落する時は、経済の後退期や停滞期でもある。こう言う時期には優れた会社だけが生き残る。だから、暴落時に良い会社を選別して安く仕込んでおければ、長期的には必ず儲かる。なぜなら、生き残った会社は、収益性、財務面などで、すごい会社になっており、そう言う会社が相対的に多い市場に買いが入った時、相場の上昇は凄まじくなるはずだ。70年代の長期低迷期を脱した90年代の米国市場など。

2.この暴落相場の要因の一つは、年金資金の増加と短期運用的傾向にある。本来長期投資家でなければならない年金資金が、短期の時間軸で物事を判断するようになって、結局短期資金化した。ここに機関投資家の限界を露呈し、相場下落の要因になっている。

3.今一つはっきりしていることは、世界の人口が急速に増え続けているということ、先進国並みの豊かな生活を享受している人々の人口も増え続けると言うことだ。世界の人口は現状67億人(内先進国17億人)が2050年には91億人(内先進国30億人)まで増加することになると見られている。このことと、金ドル交換停止以来30年以上に亘って発展を遂げた金融経済が一先ず終焉を迎え、物中心の経済に戻りつつあるのが現在の状況である。

4.そのような流れを把握して、今後足りなくなるであろう、Energy、原材料、そして食糧・水などで世界に貢献することができる企業を正しく探し出すことさえできればよい。

5.長期で投資するつもりで買った銘柄が、上昇したら次の暴落で買うための資金調達と言う意味合いでリズム良く少し売る。間違ってもこの資金で更に上昇中の時に卑しく買ってはいけない

6.相場は勝負を決める場所である。勝負は、所詮「気合、執念、夢」と言った要素こそが決定的に重要で、分散投資とか米国経済がどうしたこうしたに囚われてはいけない。

7.Returnとは戻ってくると言うこと。

8.企業分析を行う時、自分が当該開始のCEOになったとして、手中にある経営資源で何ができるか、仮説を立てて、考えてみる。

森永さんの講演では、日本経済失速の要因は去年から今年にかけていくつかの要因が複合的に重なっているのである、と言う指摘があった。

第1点は、昨年の利上げから始まった一連の紙幣供給の引き締めである。第2点目は、原油の急騰である。原油の生産費用はたったの3ドルなんだそうだ。それが去年の今頃は50ドル、それでも高いのに今や140ドル、これをBubbleと言わずして何と呼ぶ。第3点がSub-Primary Loanの問題であるが、昨今の不良債権の残高の伸び率減少などから、峠は越えたと見ていた。