エウレカ徒然備忘録

時事報道への感想を中心に、ときにアニメDVDを使った英語学習法などを徒然書いています

五輪報道に思う

 London Olympicが始まりました。やはり日本選手の活躍には、元気付けられるというか、愉快な気持ちになります。しかし、我が国の報道機関の中には、どうも祖国を心からは応援したくないという人たちが結構混ざっているようです。まず、獲得メダルの数の表示の仕方ですが、日本経済新聞ニューヨーク・タイムズのものとを比較しています。

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 日経といえば、政治的には中立的な経済紙という印象が強く、せいぜい新自由主義的立ち位置が目に付くという新聞ですが、その日経にして日本は第9位としています。しかし、米国NYTでは、総メダル獲得数で順位付けしているので、我が国は堂々の第3位です。自国の位置がより高く見えるように考えるのが普通の神経というものでしょうが、日本の報道機関に関してはことさらどこかの国の後塵を拝しているかのように見せたいのでしょうか、度過ぎた謙虚さでメダル獲得表を作成します。


 ここのところ、ちょっとした話題になっているのは、人気者女子サッカーなでしこの対南ア戦引分け狙いです。佐々木則夫監督は、優れた戦略家であり、なでしこをここまで育ててきた最大の功労者ではありますが、少々サーヴィス精神が勇み足を起こす「きらい」があるようです。所詮は身中の敵である報道機関に対して、つまらないリップサーヴィスをしたばかりに墓穴を掘ってしまいました。佐々木監督の失敗は、引分け狙いを指示したことではなくて、引分け狙いを支持したことを正直に報道機関に言ってしまったことです。今回は佐々木監督の甘さが露呈されてしまいました。なでしこがただの偽善者に過ぎない報道機関やスポーツジャーナリストと称するハイエナの前に差し出された死肉と化してしまわないか、とても心配なところです。


 NHKを始めとする大手があまり伝えていないことでは、開会式における日本選手団退場誘導の手違い事件というのもあります。こういうのには、しっかり事実を伝えて公式に抗議だけはしておくのが世界の常識ではないかと思うのです。デモやすわりこみの類は、もちろん論外ですが...。
 
 【ロンドン共同】ロンドン五輪の27日の開会式で入場行進を終えた日本選手団が、誘導の不手際から五輪スタジアムの選手エリアに入れず、終盤のクライマックスとなる聖火台への点火に立ち会えなかったことが31日、分かった。
 大会組織委員会は選手の体調管理を考慮し、行進後にそのまま選手村に帰るルートも用意していた。約40人が参加した日本選手は多数が帰る予定だったが、誘導の混乱から最後まで参加を希望していた選手まで場外に出され、再び戻ることができなかったという。
 選手団の橋本聖子副団長は「日本の選手が手違いで全員外に出されてしまった。何カ国かがそういう状況になったそうで、組織委から謝罪があった」と話している。
 日本選手団によると、何人が参加を希望していたかは不明だが、選手から苦情はなく、同本部は「日本から組織委に対してどうこうするつもりはない」とした。 (共同通信)