エウレカ徒然備忘録

時事報道への感想を中心に、ときにアニメDVDを使った英語学習法などを徒然書いています

和製英語について

最近“Original”という単語の意味するところを考えていたのですが、「自分の頭で考えた」という言い換えが一番近いのではないかなと閃きました。また、組織論の本を読んでいたところ、“Competency”という単語が頻発するのですが、どうも「使える度」という意味での「能力」という意味合いで使っていると感じられました。敢えて言うと「必要能力」とか「自立能力」というところでしょうか。その他、コンサルタントと称する人々が使用する“Facilitate”と言うのも訳のわからない言葉だと思います。そもそもコンサルタント(“Consultant”)という言葉自体がどの程度日本語の中に消化されているのか不明のままです。

小生は、こう言った片仮名英語は大嫌いですし、こういった単語の意味を吟味もしないで使っている軽薄な輩は軽蔑します。日本語の中には漢語が沢山入っています。これらだって、元々は大陸由来の古典言語からの借りものではないかという意見もあるかと思いますが、現代漢語の大部分は、明治の日本人が漢字の造語力を駆使して創作した単語であります。そもそも、明治の日本人がなぜそれほどの造語力を持っていたかと言えば、日本人の千年を超える漢字使用の歴史の蓄積があったわけで、薄っぺらな片仮名英語と比べること自体に意味がないと思うのです。

その上で、敢えて私見を述べるとすると、「踏襲」を「ふしゅう」と読まれた元首相がおられたように、漢語は覚えるのが難しいので、出版物については、全ての漢語にルビをふる習慣を復活させるべきだと小生は考えています。体裁はすこぶる悪くなるかもしれませんが、日本語の乱れは相当程度正されるのではないかと期待できますし、安易に片仮名英語で煙に巻くような習慣も少しは是正されるのではないでしょうか。今まで以上に海外市場に出ていかなければならない将来の世代に、幼年時から英語教育を施すというのは、間違ってはいないと思うのです。しかし、その前に、まともな日本語教育を再構築するために為すべきことはいくらでもあるように思います。